サジーベリーは7千万年以上も前から生育していたと言われる太古の歴史を持つ植物のひとつで、1300年前、東洋の古典医学書「四部医典」をはじめとする多くの医学書への記述や、複数の伝説に登場しています。
四部医典は(8世紀の編集著作医聖ユトク・ニンマ・ユンテングンポ)チベット医学書のことで、四編構成から四部医典と呼ばれており、伝説上の秘典ということで難解だったといわれています。800年以上の時を経て1688年四部医典タンカ全集が作られました。四部医典タンカでは、チベット医薬学の基礎、人体の解剖学的構造、生理機能、疾病の病因・病理・症状、疾病の診断方法と治療原則、薬物の種類・性味・用法、飲食、起居、衛生保健の知識、医療者の道徳と心得などが詳しく描写されています。
サジーベリーは歴史ある医学書の一つとして記述され、サジーベリーの持つ栄養素が「薬効」として多くの人々に今なお語り継がれています。
サジーベリーは、医学書以外にも多くの伝説や神話にも語り継がれています。モンゴル帝国の国家創建の英雄として称えられているチンギスハーンの伝説では、「諸部族の統一遠征の際、戦禍で傷ついた馬たちをやむなくサジー林へ放ち、祖国へ凱旋。その後、傷ついた馬たちはサジーの実を食べ以前よりも肥えてたくましく、毛がツヤツヤと光り、傷が癒え、チンギスハーンと再会した。」と伝えられています。
またギリシャ神話では「天かけるペガサスの好む食物」と伝えられ、サジーベリーが学術名としてヒッポファエラムノイデス(馬の毛をキラキラさせる樹)と称されたのはこの伝説が由来と考えられています。
過酷過ぎる砂漠に生息するサジーベリーは自身が生き抜く為に、様々な栄養素を生成したと考えられています。その栄養素の種類や量、優れたバランスをもつサジーベリーは現代まで世界各国で研究され、別名「奇跡の果実」とも呼ばれています。